photo by Nozomi Nishi https://www.nozominishi.com/
朝晩の気温がだいぶ下がって、ようやく秋が来たという実感が持てるようになってきました。
空が高くなって、吹く風は気持ちよく、暑くもなく寒くもない、心地よい秋がようやくやってきました!日中の農作業がはかどり、夕方は18時には暗くなるので、夜の時間が長く、手仕事や事務仕事がはかどります。この時間を使って、現在新しいショップカードや、新たにギフトカードの制作を進めています。
しかし、日中の太陽の光は異様に熱いですね。どうも今年は気温が高いというよりも、太陽のエネルギーがものすごく強いのかなという感覚です。そういえば最近めっきりその名を聞かなくなった「オゾン層」はどうなっているのでしょうか?小学生の時には騒がれていた記憶がありますが・・。今はもうなくなってしまっていたりして・・・?
調べてみると、南極上空のオゾンホールはいまだに存在していて、国際的なフロン規制が行われ、2066年までに回復していく見込みのようです。とはいえ、回復まで40年以上かかるほどにオゾン層が薄くなっていることは、この強すぎる日差しの原因と言えるかもしれませんね。
今年の夏は暑くて乾燥してカメムシが大量発生して、野菜にとってはとても厳しい条件となりました。すべての夏野菜にカメムシがついていて、実の汁を懸命に吸っていたおかげで、かなりの量の野菜が皆さんの手元にお届けすることができないまま土に還りました。8月に植え付けのキャベツやブロッコリーも、カメムシの被害を受けました。キャベツは若いうちから葉を吸われ、成長できずに枯れてきてしまい、ブロッコリーはもりもりと大きく育つも、カメムシに吸われすぎて黄色や茶色に変色して食べられなくなってしまいました。さらに野菜の花の受粉を助けるミツバチやクマバチの数も非常に少なく、特にインゲンなどの豆類は、ハチではなくカメムシに花の蜜を吸われ、結実しないまま枯れてしまうという現象が起こり、ツルと葉は茂るも、収穫できたインゲンはシーズンを通して10本ほどでしょうか?ほとんど一度もお届けすることができませんでした。。
上手くいっていた去年までと基本的な栽培方法は変えていませんが、今年の被害を受け、この気候変動の中で野菜を健康に育てていくにはどうしたらいいか、これまでも考えてきたことですが、より大胆な変革と近隣の有機農家同士の連携がとても必要だと感じます。
とはいえ、よく育つ作物は本当に元気で、色々な野菜を育ててお届けさせていただくこのスタイルで農業をさせていただけることは、本当に良かったと思っています。ますます厳しさを増していく有機農業ですが、この北杜の地から、皆さんに少しでも安定的に野菜をお届けすることができるように、そして何より、雨土人として農の営みを絶やすことなく続けていけるよう、研究と実践と失敗と成功を積み重ねていきたいと思っています。
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さて、秋です!稲刈りの季節です。私たちは一年を通して自家用のお米を作っていますが、順調に成長し、なんと今年は豊作!たわわに実ったお米の稲刈りをしました。
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今年から近所に住む移住組の仲間と共同で田んぼをしています。みんなで一つの田んぼの作業をして、できたお米を山分けします。稲刈りもみんなで予定を合わせ、当日はやや曇り空でばっちりなお日柄!涼しい風に吹かれながら、順調に作業を進めることができました。
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バインダーという稲刈り機が稲を刈り、束ね、縛ってくれ(これぞ日本の農業技術!)、バインダーが縛るのを失敗してしまったものは古い藁を使って束ねます。
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みんなで運んで手作業で「はざ」という物干しざおに架けていきます。
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朝8時からスタートして夕方暗くなるまで、一日田んぼの上を駆けずり回り、なんとか最後まで刈り終えました!みんな、なんたる集中力!こんなに頑張れるのは、種まきから始まり、育った苗を手で田んぼに植え、暑い夏に草とりをし、一生懸命育てた命の糧だからなのでしょう。すべての日本人のDNAに刻まれた本能のようなものです。
この情緒あふれる美しい風景を、自分たちの手で生み出すことができるのも楽しみの一つ。田園風景に映えます。
そして、一日動いたあとの風呂とビールは最高です。おいしすぎること間違いなしの新米まであと少し!